マタニティ?妊婦?どちらが相応しい言葉なのでしょうか【整体院での日常】
ここ10年くらいのことでしょうか?
妊娠されている女性を指す言葉として、「マタニティ」という単語が一般的に使われるようになってきました。
マタニティバッジ、マタニティヨガ、マタニティウェア…などなど。
しかし、実は書き手にとっては、この「マタニティ」という単語、実に使いづらかったりするんです。
いったい、どういうこと?
マタニティと妊婦という言葉
そもそも「マタニティ」という単語、妊娠中の女性だけを指す言葉ではないようなんですね。
マタニティは英語で「maternity」となり、名詞では「母であること」「母らしさ」、形容詞では「妊娠中の」「妊産婦の」などの意味で用いられます。
「maternity」という単語、やはり日本語の「マタニティ」とは若干、意味と使い方にズレが生じているようですね。
自分が言葉として少々の違和感を感じるのは、このためなのでしょうか?
片や「妊婦」という単語。
もちろん昔から、使用されてきた言葉なので、今さら説明の必要はないでしょう。
それぞれの言葉のもつニュアンス
どうでしょう?
例えば、「妊婦」という言葉から、どんなニュアンスを感じますか?
文字通り、妊娠している婦人。
でも、今どき婦人なんて言葉使わないですし。
どちらかと言うと、「~婦」という言葉って、ネガティブなイメージが付き纏いませんか?
婦人、看護婦、家政婦、助産婦、娼婦など、ならべてみると今や差別用語となった言葉のオンパレード。
いきおい、妊婦という言葉も、どこかこれらを連想させてしまうのでしょう。
そこで、妊婦に代わって登場した言葉が「マタニティ」なのでしょうか。
マタニティという言葉の使い勝手の悪さ
しかし、自分のような産前産後ケアに関わる整体師がいざ、妊娠中の女性向けにマタニティという言葉を使って記事を書くとなると、これが非常に使い勝手が悪い。
マタニティという単語は、「妊娠中の~」に置き換えて使うことが非常に難しいからです。
なんとか「マタニティ期の~」で、お茶を濁すのが精一杯。
「妊婦」という言葉が「妊娠中の~」で、簡単に置き換えられるのに対して、「マタニティ」は「マタニティの~」という使い方がまずないのです。
「マタニティ」という言葉、おそらく「マタニティ整体」をはじめ、マタニティウェアやマタニティドレスなどといった既存の単語にしかなかなか使えない言葉なのではと思うのですね。
もっと、「マタニティな方々」や「マタニティの女性」など言葉としての柔軟性があれば良かったんですけど。
女性の皆様への質問
そこで、女性の皆様へ質問をさせて頂きたいのです。
やはり今の時代でも、「妊婦」という言葉は差別的な意味を含んでいるのでしょうか?
ちなみに、うちの女性スタッフからは、妊婦という言葉自体、あまり印象が良くないとアドバイスをもらいました。
治療院HP運営上は、「妊婦さん」の方が使い勝手が良いので記事を書きやすいのですが…。
私自身、「妊婦」と「マタニティ」との言葉のあいだで、非常に揺れ動いて困っているのです。
どうか、アドバイスのコメントを頂けたら有難いです。
2018.6.9