妊婦さんに多く見られる脚の神経痛の原因とは?【坐骨神経痛についてのお話】
妊娠を経験された方で、妊娠中に脚の痺れで悩んだことのある方はいらっしゃいませんか?
医療機関を受診すると、たいてい「坐骨神経痛」と診断されることが多いようです。
実際、当院でも、こういった症状を訴えて来院される妊婦さんが、とても多いです。
しかし、厳密に言うと「坐骨神経痛」はあくまで「症状」であって、「病名」ではありません。
つまり要は、他に「坐骨神経痛」をもたらした原因となる疾患が隠れているのです。
椎間板ヘルニアで片付けられがち
そもそも、妊婦さんはレントゲン撮影が出来ません。
なので、医師の側も確定診断を出しようがないのも事実なのですね。
多くの場合、「ごく軽度の腰椎椎間板ヘルニア」、
もしくは、「椎間板がヘルニア気味」などといった説明を受けるようです。
どちらにせよ、お腹に子どもがいる以上、薬の処方はどうしても限定的となります。
ほとんどの場合、経過観察とならざるを得ないのが実情のようです。
坐骨神経痛について
一般的には、坐骨神経痛は椎間板ヘルニアに付随する症状と捉えられがちです。
しかし、ただちに椎間板ヘルニア=坐骨神経痛という訳ではないのです。
実は、他の原因で坐骨神経痛が出現してしまうこともあるのです。
多くの妊婦さんが坐骨神経痛を患ってしまう原因
自分の現場での経験上、妊娠中に出現する坐骨神経痛は、お尻の筋肉の緊張が原因であることが多いようです。
つまり、硬直してしまったお尻の筋肉が坐骨神経を押さえてしまっているであろう状態。
詳しく知りたい方は、以下のブログを参考にしてみて下さい。
多くの妊婦さんは、お腹の成長とともに「立ち姿勢」が変化してゆくもの。
結果、腰が反り返ってしまったことにより、お尻の筋肉が硬直してしまうのです。
臨月近くにもなると、両足のつま先が外に向き、独特の歩き方になりますよね?
あれこそが、お尻の筋肉がカチカチになってしまった方の歩き方なんです。
もし妊娠中に坐骨神経痛を自覚してしまった場合
もちろん、妊娠されると全員が、坐骨神経痛を患う訳ではありません。
しかし、もし運悪く発症させてしまったら、
①お尻の筋肉の余計な緊張を減らすため、骨盤ベルトを利用してみる
②お尻の筋肉のストレッチをやってみる
それでも、改善がみられない場合は…、
③産前産後のケアについて、充分なノウハウを持っている整体院に行ってみる
以上をお勧めします。
あ、何だか宣伝になっちまったかな…(笑)。
最後に
もちろんお尻の筋肉のトラブルが、坐骨神経痛の原因のすべてとは限りません。
腰椎(背骨の腰に部分)の変性や、先天的な坐骨神経の走行の問題なんかも、原因として、きちんと鑑別しなくてはならないので注意が必要となります。
(※医師から、分離症すべり症、もしくは梨状筋症候群などと診断されるはず)
ただ、妊婦さんの坐骨神経痛は、決して珍しい症状ではありません。
もし、産科に相談して改善がみられない場合は、医師に相談の上、いちど整体で診てもらうことも選択肢としてアリなのではと考えます。
2018.6.14