恐怖のサイレントバス【路線バスのありふれた日常の1ページ】
昨日から断続的に降り続ける雨。
こんな日は、おのずと普段より乗客が増えてしまい混雑してしまうもの。
そんな混乱必至の運命にあるバスが、いつものように定時に起点バス停に到着。
しかし、ドアが開いても一切の音声がありません。
そう、それはまさに恐怖の「サイレントバス」の幕開けだったのです。
無言で到着したサイレントバス。
一瞬、無人運転車なのかと思わせる、そのたたずまい。
しかし、無人運転でも音声ガイダンスくらいは標準装備されていようもの。
恐るべし、サイレントバス。
行き先は、自己責任で判断してくれ。
乗り間違えても、俺は知ったこっちゃねえぜ。
恐るべし、サイレントバス。
シルバーシートに元気な若者が全部座っちまって、高齢者が途方に暮れて吊り革握ってる?
そんなこちゃあ、業務外の案件で知ったこっちゃないぜ。
恐るべし、サイレントバス。
雨のせいで車内が乗客で溢れかえってしまってるな。
でも、いちいち前に詰めろなんて、俺は面倒なことは言わないぜ。
恐るべし、サイレントバス。
ん?
過去に同じサイレントモードのバスが来て、所定25分のコースを18分というWR更新のラップで走り抜けたって?
こちとら、所定25分コースを45分かかっちまったぜ。
でも、遅延した事実なんていちいち教えないぜ。当たり前だろ?
恐るべし、サイレントバス。
半分夢うつつの中、頭の中の妄想と目の前の現実が奇跡のドッキング。
なんとも素敵な詩的な世界が綴られてしまいました(笑)。
しかし、本当に最初から最後まで、ただのひと言も喋らなかった運転手。
安全運行も、運転士の責任ですからね!
2018.5.8