ogikubojinの日記

産前産後のケアでいらっしゃっている患者さんたちとのとりとめもない話

バス運転士の一喝で、一瞬にして車内が凍り付いてしまった話【元ヤン運転士の実直な正義感】

f:id:ogikubojin:20180419202545j:plain

※写真と本文とは直接関係ありません

 

 

今回も路線バスについての話。

 

あれ、何だかバスの話ばっかりだなぁ〜(笑)。

まあ、許して下さい。

 

きっと、バスの車内って、ある意味、人間社会の縮図だったりするんでしょう。

観察していると非常に興味深い出来事の連続。

ホント、飽きませんね。

 

今回は、以前よく見かけた、元ヤンキーっぽい運転士について。

 

 

その運転士さん、見た感じはまだ20代前半とおぼしき、とても若い青年でした。

 

しかしながら、品行方正で言葉遣いも、とても丁寧

おまけに運転も非常に丁寧という、非の打ち所のない好青年。

 

他のベテラン運転士の横柄な態度や、乱暴な運転とは、まったく好対照でしたね。

ひどい運転士だと、ただの1回のアナウンスもなく、終点までサイレントモードな方もいますからね。

 

正直、若い彼が運転するバスに乗ると、「今日はラッキー!」とよく思ったものです。

本当に乗り心地が良かったですもん。

 

しかし、そんな好青年でも、ひとつだけ気になってたことが…。

 

それは非常に非常に細〜い眉毛をキメてらっしゃったんですよね。

直感ですぐに、元ヤンなんだなと感じました。

 

 

でも、元不良だった方に限って、社会に出ると逆に真面目だったりしません?

 

 

まあ、その運転士さんも例に漏れず、その勤務ぶりは賞賛に値するレベル。

おばあちゃんがきちんと着席するまで、絶対に発車させずに待っていましたもの。

 

しかし。

 

そんなある日、事が起きたのです。

 

 

夜、いつものように仕事帰りに彼の運転するバスに乗っていたんです。

そうしたら、ある中年サラリーマン男性がそこそこ混んでいる車内で、ずうっと携帯で通話しちゃってたんですね。

 

途中で、その事に気付いた若い運転士。

もちろん、気付かないふりを決め込む他の運転士とは違い、やめさせるよう何度もアナウンスをします。

 

「他のお客様の迷惑になりますので、車内での通話はご遠慮ください」

×3くらい(紳士的に)

 

 

しかし、中年サラリーマン男性、度重なるアナウンスにもかかわらず、まったく気付いてない様子。

かといって、見た感じ悪意があって通話を続けている感じでもないようでした。

おそらくは、普段あまり路線バスに乗らない方なんでしょう、ただ素で状況が解ってない様子

 

 

やがて、いつものように睡魔に襲われだした自分。

…ウトウトしかけた、その時でした。

 

 

バスがいきなり急ブレーキを踏んで止まったのです!!

 

 

そして…。

 

「オメーのことだよ。そこのアンタ!」

「車内で通話するなって、言ってんだろボケ!」

 

一瞬で車内は凍り付きました。

そして、ワタクシも覚醒

 

車内にいた乗客すべての視線の先が、いきおい通話中のその男性に…。

 

やっと、事態に気付いた中年男性は、目を白黒させて動揺

やはり、悪い人間ではなかったようです。

ただ、公共のルールを素で知らなかっただけの模様。

 

しかし、あんな形で運転士に恫喝されてしまったら、もうそこは針のむしろ。

可哀相に中年男性、次のバス停で逃げるように下車してしまいました。

 

きっと、次のバスに乗り換えたことでしょう。

まあ自業自得。良い社会勉強になったことかと。

 

ちょっと中年サラリーマンも気の毒とは思いましたけど、一連の青年運転士の行動には賞賛を送りたいですね。

 

やりかたは、ちょっとエグかったけど(笑)。

 

一歩間違えば、ややこしいことに成りかねない行為。

もちろん、規則を守らせたところで、金にもなりません。

きっと正義感からなんでしょうね。

 

でも、ルールはルール。

みんな心のなかでは、通話に対して憤っていたはず。

 

でも、なかなか実行に移す勇気ある運転士って、そういないですから。

急ブレーキには、ちょっと驚いたけど、なんだか胸のすく思いでした。

 

 2018.4.21