ogikubojinの日記

産前産後のケアでいらっしゃっている患者さんたちとのとりとめもない話

放っておいてはいけない腰痛がある?【危険な腰痛のサインとは】

 

 

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今回は、健康に関する話。

 

「危険な腰痛のサイン」について。

 

実は、腰痛の原因には、まれに命を脅かすような疾患が紛れていることもあるのをご存知でしょうか?

 

ガンの骨転移や、内臓疾患、骨折、感染症など。

こういったものに腰痛の原因があるケースだと、放っておいても回復しないどころか、

命の危険にも繋がってくるのです。

 

こういった危険な腰痛のサインであるかを鑑別するための基準となるリストを

「レッドフラグサイン」

といいます。

 

 

レッドフラグサインとは

 

現代医学において腰痛という症状には、基本的に保存療法が選択されます。

それは、以下の理由によるから。

 

ほとんどの腰痛は、3ヶ月もすると自然治癒してしまうことが多い。

しかし、多くの場合は、再発を繰り返してしまうから。

 

 

つまり、腰痛という疾患のひとつの特徴が、「完全な治癒が難しい」ということ。

どうしても慢性化してしまうものなのです。

だから、ある意味、あえて完全治癒を目指さないとも言えましょうか。

 

なので整形外科医も、無理に外科手術を選択せずに、経過観察していくことが主流となっているのです。

 

しかし、気を付けなくてはならないのが、稀に放っておいても治らない腰痛も存在すること。

 

もちろん、すべてが直ちに命に関わるケースということではありません。

要は、保存療法(経過観察)だけでは、改善が見込めないケースということです。

 

 

そういった「危険な腰痛」に該当するかどうかを判定するための基準を

「レッドフラグサイン」といいます。

 

腰痛全体のほんの1〜5%ほどが、実はこれに該当してしまうそう。

そうなると、専門の医療機関の受診が必要になってくるのです。

 

ちなみに「レッドフラグサイン」について。

ざっと挙げると以下のとおり。

 

○20歳以下、または55歳以上であること

○時間や活動によって症状に変化がない

○胸の痛みがある

○癌、HIVステロイド治療の既往歴

○原因不明の体重減少

○広範囲におよぶ神経症状、歩行や排尿などの影響など

○発熱

○背骨の変形

 

なお、補足させていただくと、以上の項目にひとつでも当てはまれば、ただちに危険な腰痛であることを疑わなくてはならないという訳ではありません。

複数項目に該当した場合にのみ、初めて医師が慎重に判断していくことになるのです。

 

よかったら、以下のブログで詳述させていただいてます。

 

noda-ogikubo.jp

整体、カイロプラクティック等の現場では

 

 我々、カイロプラクティックの現場では、目の前のクライアントさんの抱えている症状が、そもそも適応範囲のものなのかどうかを判断します。

 

例えば、腰痛が内臓疾患に起因する場合もあるのです。

臓器の不調が背中に反射として出てしまっているケース。

 

骨折や悪性腫瘍であることが疑われるケースはもちろんのこと、神経の圧迫から神経の壊死を疑わなくてはならないケースでは、緊急手術を勧めなくてはいけないこともあるのです。

 

そのためには、カイロプラクティックに従事する人間たるもの、最低限の医学の知識を持ち合わせていないといけない訳なんですね。

 

最後に

 

整体ないしカイロプラクティックの適応領域なのか。

それとも直ちに専門の医療機関を受診を勧めるべき領域なのか。

 

カイロプラクティックに従事する人間としては、このあたりを慎重に見極めなくてはならないのですね。

 そのひとつの参考基準となるのが「レッドフラグサイン」ということになります。

 

しかし、逆にいうと、これに該当しない限りにおいては、自然治癒が充分に期待できる腰痛であるとも言えましょう。

 

まあ、判断するのは、あくまで医師ということになります。

我々には、これらに該当する可能性のあるクライアントさんに正しい情報をお伝えする責任があるということです。

 

 2018.6.26