ogikubojinの日記

産前産後のケアでいらっしゃっている患者さんたちとのとりとめもない話

ブライダルエステとして通われていた、ある若い女性についての話

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カイロプラクティックに来院される動機というのは、実にさまざまです。

 

多くは「痛み」「不快感」といった症状は、もちろんのこと、意識の高い方は、QOL(生活の質)の向上を目的に来院されます。

つまりは予防的な目的という意味でのお身体のメンテナンスでということですね。

 

 

でも、他に「痩せたい」「O脚を直したい」など美容的な目的でいらっしゃる方も実は多いのです。

ちなみに産後の骨盤矯正については、どちらの目的も当てはまるものかと思います。

 

 

そんなカイロプラクティック院での日常でのはなし。

もう今から10年も前の話になりますが、どうしても心に引っかかって忘れることが出来ないエピソードをここで書きます。

 

新規で来院された、男女ふたりの患者さんたち

お聞きすると、お二人は、まもなく挙式を控えてらっしゃるとのこと。

旦那さんが30代中盤で10歳ほど年上で、拝見したかぎりでは年下の奥様が可愛くて仕方がない様子

 

初回だけ、お二人で施術をお受けになり、次回からは奥様だけでの来院となりました。

きっと、旦那さんは、連れて行った整体院が信頼出来るかどうかをご自分の目で確かめたかったのでしょう。

 

来院の目的は、ブライダルエス

挙式当日に少しでも奥様が美しく輝けるようにされたかったんでしょう。

 

そんな若い奥様。

やや内気で、人見知りな性格がとても印象に残っています。

 

やがて来院されていくうちに打ち解けてきたのか、よく話されるようになり、いろいろな相談をされてくるようになりました。

当時、7〜8歳年上だった私が、年齢的に却ってちょうど話しやすかったのでしょうか。

 

そんな、ある日。

 

こんなことを質問されたのです。

 

「先生、実は本当にあの人と結婚して良いものなのか迷っているんです…」

 

???

 

奥様のカルテの連絡先に、ご自分の携帯電話の番号を書かれるほどの旦那さんです。

もちろん、いかに奥様のことを大切に思ってらっしゃるかをお話ししました。

 

でも、次に返ってきた言葉が…、

 

「旦那の年収が600万しかないのが本当に心配なんです」と。

 

折しもリーマンショックが世間を震撼させた時代。

当時のあのご時世に、600万もあれば、ずいぶんな勝ち組かと。

 

「旦那さんのご年齢を考えても、けっして悪い数字ではないと思いますよ」

と、お伝えしました。

 

さらに。

「あんなに大切に思ってくださる優しい方は、そうそういらっしゃらないですよ」

とも。

 

今考えると、旦那さんの想いが少しばかり彼女にとっては重すぎたのでしょうか?

奥様を愛おしく思う気持ちが、あまりにも伝わって来たので、少しばかり複雑な気持ちになってしまったのを覚えています。

 

その後、お二人の結婚生活は順調にいったのでしょうか。

今でも、ふと思い出すことがあります。

 

 2018.2.18